ささやかなふみ川

ちくわの中では賢いほうでした。

素数大富豪を子供とやるとき(備忘録)

この記事は素数大富豪アドベントカレンダー10日目の記事です。

adventar.org

 

昨日の記事はカステラさんの4336素数とその周辺 - 初代素数王の備忘録でした。「新しい素数のクラスを作りたかった」からすごいし何よりしざさら愛がすごい。激アツの記事なので未読の方は今すぐ読んでください。

 

 

今日のテーマはタイトルにもある通り、子供と素数大富豪をやるときに私がどうやっているかを書いていきます。ほとんど自分用の覚え書きなのでノウハウといえるほど立派なものではないですが、後生の役に立つと信じています。

 

 

素数大富豪もイベント出展することが増え、お子さんが体験しに来てくれることも多くなりました。小学生や幼稚園生の九九も怪しいような子も来てくれます。正直子供にどこまで素数を説明したらいいかわからないしスタッフ側に教育のプロはいませんのでどうしたら子供が楽しんでくれるのかわからないことも多いと思います。

 

私もちょっと子供とやるのは苦手意識があったのですが、この間の博物ふぇすてぃばるではだいぶ上手くやれたような手応えがあったので残しておきます。

 

もちろん私のやり方が正しいとは限らないしもっとこうした方がいいよ、っていう意見もあると思いますのでどんどんリプライなりコメントしていただけると嬉しいです。随時追記の形で紹介していきます。

 

 

・基本的なルールは3つにする

毎回「ルールは3つだけ!」と言って始めています。あんまり多いとわからなくなってやる気をなくしてしまうと思うし、具体的にいくつかわかっていた方が聞きやすいかな、と思ったためです。

 

そのため本来の素数大富豪のルールとはちょっと違ったものをやっています。個人的にルールはその子に合わせてがんがん変えていっていいと思っています。

 

 

 

・ルール1―カードの読み方、並び方

「ひとつ目のルールは、カードを並べて数字を作ること」

Q,J,Kの読み方はもちろん、23,101,1213などのカードを2枚以上使った数字の読み方を教えます。この際、多少カードの並びが違ったり間違っていてもわかるように「なんの数字を作ったかは必ず教えてね」と言っています。

 

 

・ルール2―同じ枚数でより大きい数字を作って出す

23→29→101→1213などで練習します。こちらが例示してみせていることが多かったですが、子供と一緒にやってみてもいいかな、と今思いました。

 

 

・ルール3―奇数を出す

ホワイトボードやノートなどに「0,2,4,5,6,8,Q」と書いて「この数字たちが右端に来る数字は出せない」と教えます。毎回素数とはなにかの説明はしておらず、「これが右側に来ない数字の中に素数っていう特別なかずがあるんだ。それを探そう!」みたいな感じです。九九がわかる子には「九九に出てくるやつも出せないんだ」と言っています。*1

 

これの難点は一枚出しで2と5が出せることがわからないところですが、結構「これ出せる?」と聞いてきてくれる子が多くあまり問題はないのでは?というのが実感です。

 

 

素数大富豪研究会のでこぽんさんの発表で知りましたが、素数を習うのは小学5年生なんですね。いつも初めに学年を聞いて素数を知っている(はず。習わなかったりする子もいる?)子でも結構3の倍数に引っかかってます。3の倍数判定っていつ習うんですか?

 

 

・やってみる

「とりあえずやってみよう、やりながら何でも聞いてね!」と言って始めてしまいます。出番はじゃんけんで決めて、好きに出してもらってます。「えーわかんないよー」みたいな子は手札見せてもらって「あっ、これとか出せるよ!」とか教えることもあります。

 

初期手札は7枚、トランプはもとから偶数を半分抜いたものを使っています。

 

 

・一枚引いていいことは途中で言う

ルール多いとつらいかなって思って様子見ていけそうなら、もしくはあまりにも子供の手札が悪かったら伝えています。まれに自分の手札が良すぎて桁数小さいのがなさすぎる時にも言ってます。

 

 

・ペナルティは3回間違えたら1枚

「3回ダメだったら1枚引いてねー」と言っていますが正直そんなもんカウントできてません。子供が自己申告してくれることが多いです。そのまま正直に健やかに育ってほしい。

 

 

・「読めたらOK」

これだけやっても、1年生とかはやっぱり難しい(そりゃあそう)なので結構「これ出せる?」とか聞いてくれた時に素数を教えています。例えば2枚出しの時に「これ出せる?」と12を見せられたら「7持ってる?7となら出せるよ!」みたいに教えて7と一緒に出した時に「ひゃくにじゅうなな」と読めたらOKにしてました。

 

全部教えてもらってもつまらないと思うのでちょっと本人のチャレンジ要素があったら自分でやった感出るかな、と思ってのことです。ただ、大きな数を習うのは5年生とからしく、小学1年生に1213を読ませてたのはずいぶんデカイ数を読ませていたらしい、と反省しています。*2

 

 

・コミュニケーションを大切に

それはそう。警戒されっぱなしではこちらもやりにくいし、わからないことを聞いてもらったり楽しんでもらったりが難しくなります。ちょこちょこ雑談を挟んでみたり、持ち物を褒めてみたりします。また、子供が飽きて素数大富豪より雑談!になったら時間が許す限りつきあっていました。

 

素数大富豪やれてる!と子供に思って貰うことはすごく大切だと思っているので素数の時に盛り上げたりハイタッチをしたり、「え、強くない?ほんとにこのゲーム初めて?」や「ほんとは素数知ってるでしょ?」などの声かけで調子に乗ってもらうことも行っています。ガンガン調子に乗って欲しい。

 

 

・だれてきたらすぐやめる

 できるだけ素数大富豪に苦手意識をもって欲しくないし、成功体験をして欲しいです。しかし運要素も強いゲームなので、どうしても手札が悪かったり3や7の倍数に引っかかりまくってしまったりします。

 

なので手札が多くなってきて子供も疲れてきて、このまま終わる見込みがなさそうだなと思ったらすぐに「長引いちゃったから全部出して素数だった人の勝ちにしよう」と言って終わらせてしまいます。この際一枚引いてもいいし、3人以上でやっているときは「素数になった人がいなければ、小さい方の素因数が大きい人の勝ちにしよう」と言って無理矢理勝者をつくることもあります。

 

 

思いつくのはこんなところです。このやり方が正しいとは思わないですし、むしろ色んな人の意見を取り入れてブラッシュアップしていきた、と思っています。コメントやリプライをいただけたら随時記事に追記していきますので、議論の場としてもこの記事が使えれば、と思います。

 

 素数大富豪アドベントカレンダー12/23のでこぽんさんの記事が大変参考になると思うので楽しみです。

 

 

今後の野望として、子供向けのルール表が作れたらいいなと思っています。ふりがなが振ってあったり、やりやすいようにルールを削ったものです。1人で作るの怖いんで誰か一緒にやりましょう!!!お待ちしています。

*1:素数を知らない子に「同じかずの集まりでできてないもの」や図示して「四角く並ばないもの」と教える方法もありますが、ぐっと難しくなってしまうため教えていません。

*2:素数大富豪研究会2019のでこぽんさんの発表より